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正しい鳥獣被害防止対策とは

更新日:2020年12月16日更新 印刷ページ表示

被害はなぜ起こるのか

 被害を減らすためには、順序が重要です。

  1. 野生動物の生態を学ぶ
  2. 野生動物を引き寄せる原因をとりのぞく(環境整備)
  3. 正しく柵を設置して野生動物を農地に入れない(自己防衛)
  4. 繰り返し被害を加える個体をつかまえる(捕獲)

 これらの対策を、総合的に、正しい順序で取り組む必要があります。

なぜ私たちの周りに野生鳥獣の出没が増えたの?

 一般的には、「山のエサの減少」「温暖化による個体数増加」「過疎化による人口減少と耕作放棄地の増加」などが原因と考えられてきました。

 しかし、野生動物の行動を調べてみると、一番大きな原因は「人里には『一年中、おいしく、大量に、高密度に、そして確実に』エサがあるということに気づいたから」だということが分かっています。

 私たちは、知らず知らずのうちに野生動物を引き寄せる環境をつくっていることに気づかなくてはなりません。例えば、誰も収穫しなくなった果実が落ちてそのままになっていると、野生動物がそれを食べ、人里にはおいしいものがあることを学習します。また、キャベツの外葉やくず野菜の放置もえづけ行為です。これは、野生動物にとって生存が厳しい冬期の栄養補給源となり、本来ならエサの不足によって死んでしまうはずの個体を生かすことにつながります。

 まずは、野生動物を引き寄せる原因をとりのぞくこと(環境整備)からはじめましょう。エサとなるものや隠れ家をとりのぞき、野生動物にとって好ましくない環境にすることが重要です。

農作物を正しく守る!

 農作物はとりのぞくわけにはいかないので、防護柵等を設置することで守る(自己防衛)必要があります。また、環境整備を行い、野生動物の警戒心を大きくすることが防護柵の効果を高めることにつながります。柵の点検保守も忘れずに行いましょう。

 産業振興課では、防護柵の設置にかかる費用に対する補助金を整備していますので、ぜひご活用ください(ただし、購入・設置前に申請が必要です)。

捕獲に頼らない対策を!

 近年、野生動物による農作物被害は、全国的な社会問題となっていますが、捕獲にばかり目を向けた対策を行っている地域で、被害が減少した地域はほぼありません。

 効果的に被害をふせぐためには、総合的に、正しい順序で対策を行うことが重要です。はじめから捕獲に頼るのではなく、まず環境整備や自己防衛に取り組みましょう。また、環境整備や自己防衛を行うことが、田畑への侵入に慣れていた個体を捕獲檻へ追い込むことへもつながります。

「被害を減らすこと」がゴール

 被害対策のゴールは、「野生動物を減らすこと」ではなく、「被害を減らすこと」であることを再確認しましょう。被害を減らすためには、総合的に、正しい順序で、地域ぐるみで取り組むことが重要です。そのためには住民の皆さまの協力が不可欠です。地域、行政が一体となって対策を進めていきましょう。

 産業振興課では、窓口でリーフレットを配布したり、対策のアドバイスを行っているほか、毎年、獣害対策セミナーを開催し、野生動物の生態や総合的な被害対策方法について研修を行っています。ぜひご参加くださいますようお願いします。