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防護柵で農作物を守る
近年、野生動物による農作物被害は、全国的な社会問題となっていますが、捕獲ばかりに目を向けた対策では、根本的な対策につながらないことが、日本全国、さまざまな地域で分かってきました。
野生動物が人里に現れるようになった一番の原因は、「人里には『一年中、おいしく、大量に、高密度に、そして確実に』エサがあることに気づいたから」です。野生動物の行動を学び、正しく対策を進める必要があります。
正しい順序で対策を!
被害を減らすためには、順序が重要です。
- 野生動物の生態を学ぶ
- 野生動物を引き寄せる原因をとりのぞく(環境整備)
- 正しく柵を設置して野生動物を農地に入れない(自己防衛)
- 繰り返し被害を加える個体をつかまえる(捕獲)
これらの対策を、総合的に、正しい順序で取り組む必要があります。
防護柵を設置しましょう!
金網や電気柵等でほ場を囲うことはとても有効な対策となります。瀬戸内市では有害鳥獣による農作物被害防止のために防護柵を設置する人に対し、予算の範囲内で補助金を交付しています。
瀬戸内市有害鳥獣被害防護柵設置事業
対象者
- 市内で作付けを行っている農地を所有している者。
- 市内に住所を有する者で、隣接する他市において作付けを行っている農地を所有している者(同種の制度の補助対象となる農地を除く)。
対象となる防護柵
- 電気柵
- トタン板
- 金網
(注意)原材料費のみ補助対象となる。
補助率及び補助金の額
補助率
(利益を受ける農家の戸数が3戸以上で一体となる防護柵を設置したときまたは一度の申請による総延長が200メートル以上の防護柵を設置したとき)
2分の1
(一度の申請による総延長が200メートル未満の場合)
4分の1
補助金の額
原材料費に補助率を乗じて得た額または補助基本額のいずれか低い額を超えない範囲で市長が定める額
補助基本額は次の単価で算出した額の合計額
(利益を受ける農家の戸数が3戸以上で一体となる防護柵を設置したときまたは一度の申請による総延長が200メートル以上の防護柵を設置したとき)
- 電気柵は1メートルあたり250円
- トタン板・金網は1メートルあたり500円
(一度の申請による総延長が200メートル未満の場合)
- 電気柵は1メートルあたり125円
- トタン板・金網は1メートルあたり250円
注意事項
- 必ず購入、設置前に申請してください(すでに購入、設置した柵は補助対象外です)。
- 下記申請書に、見積書、計画図を添付して提出してください。
- 原則、農地の四方を囲う事業を補助対象とします。
- がけ沿いや川沿いの農地で、部分的に柵を設置しない計画等については、効果を検討するために事前に現地確認を行うことがあります。場合によっては、計画の見直しをお願いすることもあります。
- 必ず交付決定後に事業を実施してください(通常、1週間程度で交付決定が出ます)。
- 設置計画等に変更がある場合は、すみやかに報告してください。
- 過去に交付を受けた農地は、交付確定の日の翌日から8年を経過すると再度補助対象となります。
正しく設置しましょう!
防護柵の効果を最大限に発揮するために、正しく設置することを心がけましょう。
次のことに注意してください。
金網、トタンの注意点
- 農地をぐるっと囲み、切れ目をつくらない。
- 地面と柵の間や、柵と柵の間にすき間をつくらない。
- 斜面を下りたところ、斜面の途中に設置しない(飛び越えられると思わせない)。
電気柵の注意点
- 農地をぐるっと囲み、切れ目をつくらない。
- 24時間通電する(痛くないことを学習させない)
- 電線の高さは20センチメートル間隔。
- コンクリート等の舗装から50センチメートル以上離す。
維持管理が重要です!
せっかくお金をかけて防護柵を設置しても、維持管理をおこたった結果、ふたたび被害にあうケースが多々見受けられます。最低でも月1回程度は見回りをしましょう。また、あらかじめ管理をしやすいように、作物から1メートル程度離して設置し、両側1メートルを刈り払いましょう。
お気軽に相談を!
産業振興課では、窓口でリーフレットを配布したり、対策のアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談ください。また、毎年、獣害対策セミナーを開催し、野生動物の生態や総合的な被害対策方法について研修を行っています。ぜひご参加くださいますようお願いします。