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朝鮮通信使関係資料
更新日:2021年8月1日更新
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朝鮮通信使関係資料(ちょうせんつうしんしかんけいしりょう)
本蓮寺に伝わる朝鮮通信使関係資料の漢詩9幅は、寛永20(1643)年の第5回、明暦元(1655)年の第6回、正徳元(1711)年の第8回に通信使として来日した正使、副使など高官の手による漢詩の墨跡で、作者は落款、後筆、一部の書軸に残る題簽(だいせん)などから判断できます。その内容は牛窓や本蓮寺の情景などを詠み込んだものとなっています。
天和2(1682)年の第7回から三使の宿館は本蓮寺から御茶屋に移っています。また、9幅の内7幅の漢詩が五言律詩(ごごんりっし)のすべてが次韻(じいん)という形式で詠まれ、共通の文字で韻を踏んでいます。これらのことから、本蓮寺、通信使双方に交流を一回限りのものとせず、継続的なものにしようとする意識を看取でき、江戸時代の地域における日朝の文化交流を示す資料として貴重です。
県指定 朝鮮通信使関係資料(写真は漢詩書軸 従事官 申濡 筆)