本文
地域再発見ウォーキング
「牛窓湾を望む古墳を巡ろう!Part2令和2年11月21日(土曜日)
今回も昨年度に引き続き、古墳を中心としたコースで実施しました。古くから港町として栄えた牛窓町の牛窓湾を取り囲むように築かれた5基の前方後円墳のうち、黒島古墳と鹿歩山古墳を訪れて、古墳の築かれた場所・墳形・大きさ、築かれた背景などについて学びました。
21名の参加者は、瀬戸内市緑の村公社(共催)の小型船で、普段訪れる機会の少ない古墳や黒島ヴィーナスロード、島からの牛窓風景など牛窓地域の歴史と自然の良さを再発見しました。参加者からは『牛窓にこんなに古墳があるとは知らなかった。歴史を知ることができ、知識が深まった。』『古墳に興味を持つ良いきっかけになった。』との感想をいただきました。
黒島古墳は牛窓湾を取り囲む5基の前方後円墳の2番目に築かれた古墳時代中期の古墳で、唯一島内に造られました。墳丘の残りは良く、墳長は約81メートル、後円部の上には竹内神社があり、墳丘斜面には葺石(ふきいし)と考えられる石が残っています。前方部に竪穴式石室の一部が露出していて見ることができます。時期は5世紀前半から中頃と考えられます。
写真は、黒島の最高所に築かれた黒島古墳の前方部に露出している竪穴式石室の説明を聞いているところです。
牛窓港から約2キロの沖にある黒島へ出発!
黒島から中ノ小島へ続く黒島ヴィーナスロードを背景に参加者の皆さんです。
(写真撮影のため、マスクを外しています。)
黒島中ノ小島から黒島へ延びる黒島ヴィーナスロードと対岸の牛窓の眺め
鹿歩山古墳へ向かっています。
黒島古墳の次に築かれた3番目の前方後円墳は鹿歩山古墳です。標高90メートルの鹿歩山の山頂に位置し、墳長は約84メートル、前方部が大きく開いた墳形をしています。また、古墳の周辺には空堀状の周溝(しゅうこう)が明瞭に残っています。周溝の周りの堤を含めると古墳の全長は100メートルを超えるようです。時期は5世紀後半頃と考えられます。
「牛窓湾を望む古墳を巡ろう!」令和元年12月7日(土曜日)
古くから港町として栄えた牛窓町には、牛窓湾を取り囲むように5基の前方後円墳が築かれています。今回は牛窓地区の波歌山(はかやま)古墳の跡地と牛窓天神山(うしまどてんじんやま)古墳の2つの前方後円墳と牛窓オリーブ園内にある群集墳・阿弥陀山(あみだやま)古墳群の小規模な円墳を訪ねました。
参加者は古墳が築かれた場所に立つことで牛窓湾や瀬戸内海を意識してしていることを感じ、身近な場所に多くの古墳が築かれていることを再発見しました。
写真は「阿弥陀山46号墳」
径約13メートル、長さ約8メートルの円墳で、横穴式石室が牛窓町を望む南向きに開口しています。比較的横穴式石室が残っていて構造が良くわかる古墳です。
牛窓オリーブ園内にある群集墳・阿弥陀山(あみだやま)古墳群について説明を受けています。
横穴式石室の内部も見学し、石で築いた石室の構造や内部の大きさを体感しました。
牛窓湾や瀬戸内海を望む丘陵からの眺めから、5基の前方後円墳や群集墳が築かれた背景の、漁業や塩業の産業や瀬戸内海の海運にも重要な場所であったことが分かります。