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江戸時代に朝鮮王朝から日本に派遣された使節団「朝鮮通信使」の復元船が牛窓に寄港しました。牛窓へ寄港するのは261年ぶりです。
先月28日に、大阪・関西万博にあわせて韓国の釜山を出発し、当時の寄港地だった対馬(長崎県)、下関(山口県)、鞆の浦(広島県)などを訪ねたあと、牛窓に寄港しました。
復元船は韓国の国立海洋遺産研究所が2018年に建造したもので、全長34メートル、幅約9メートル、重さ149トンの木造ディーゼル船です。
大阪へ向かう途中、5月9日に一度牛窓へ寄港したあと、5月13日の万博 韓国ナショナルデーのイベントに参加しました。その復路、5月17日・18日に牛窓へ寄港し、歓迎式典と船内見学会を開催しました。
歓迎式典では、国立海洋遺産研究所の所長 李恩碩(イ・ウンソク)氏が「牛窓への寄港を実現でき嬉しく思う。今回の寄港イベントは皆さんの心に刻まれる瞬間になると思う」と話し、
武久市長は「日韓国交正常化60周年にあたる今年に復元船の261年ぶりの牛窓への寄港がかない感激している。今回の寄港は、日韓の文化の交流、朝鮮通信使の精神『誠信交隣』への理解が深まる機会となる」とあいさつしました。
式典では、瀬戸内市を拠点に活動する和太鼓集団「名刀太鼓」による歓迎パフォーマンスが披露されました。
船内見学は、2日間でのべ800人が参加。船上・船外では、韓国の伝統芸能団体「釜山芸術団」による楽器演奏や歌が披露されました。訪れた参加者は特別な空間の中、伝統楽器の演奏や歌に聴き入ったり記念撮影したりしていました。
復元船は19日朝、次の寄港地へ向けて牛窓を出港しました。
武久市長から国立海洋遺産研究所 イ・ウンソク所長へ花束贈呈
名刀太鼓による歓迎演奏