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この夏、市は民間の力をお借りする4つの協定を結びました。
まずは「住まい」。建材の高騰で新築に手が届きにくい今、空き家は住まいを探す方の貴重な受け皿となります。放置すれば通学路などでの危険につながり、いずれ子や孫に固定資産税や解体費の負担まで残しかねません。そこで、空き家の買取再販で全国最大手級の株式会社カチタスや地元事業者と連携し、空き家を「また住める家」へ再生します。将来を見据えた一歩が、ご家族のためになり、まちの未来をもつくります。
また、「いのち」を守るための協定も締結。RSK山陽放送との防災協定により、南海トラフなどの災害時にラジオで素早く情報を発信。防災無線やアプリで届かなかった方への情報を補い、被害と災害関連死を1人でも減らします。
暮らしの選択肢も広がります。これまで岡山市が中心だったUber Eatsが、瀬戸内市でも利用可能に。自宅にいながら外食を楽しめるため、免許を返納した人や飲食店から遠い宿泊施設にとっても心強い選択肢です。また、飲食店にとっては売上を伸ばす機会にもなります。
さらに、高島屋との協定で、邑久駅・長船駅前の駐車場が提携駐車場になりました。休日、岡山駅周辺の渋滞に悩まされることなく、瀬戸内市内の駅前に停めて気軽にお買い物へ。こうした小さな積み重ねをJRの増便へとつなげ、まちの便利さを一段ずつ高めていきます。
市長就任から1年も経たない令和8年度予算から、保育料無償化や出産祝い金倍増など新規施策を一気に形にしました。乾電池の拠点回収も、SNSでご要望いただいてから2週間後に開始。最近「市政運営が迅速化した」とよく声をかけていただきます。
今月は、なぜスピードを重視するのかお話しします。
前月号で、2045年には人口2.9 万人・高齢化率42%になる見通しをお伝えしました。一度この状態に至ると、財源も担い手も残っていません。子や孫の世代にこのまちを残し、手渡すには、財源も担い手もまだ残る「今」動くしかないのです。だから、市政には何よりスピードが大事だと考えています。
一方で、行政だけでは財源も人員も限界があります。また、公金を扱う手続き上、どうしても行政の動きは時間がかかります。そこで、企業や個人の皆さんから知恵・技術などをお借りし、官民連携によって社会課題解決を図ることで、さらに市政を迅速に推進できると考えました。
令和8年6月1日に官民共創宣言を行い、直接市長へ官民連携案を提案できる制度を作りました。地域を深く知る地元企業・個人の皆さんにぜひご提案いただきたいです。「市民の利益・福祉を最大化できるか」という点を唯一の基準として、良い案を形にします。少ない予算で成果を最大化し、瀬戸内市を前に進めます。
今、当市は「人が集い、手取りが増えるまちづくり」に向けてさまざまな取り組みを進めています。なぜ、この方針が必要なのか。それは「今の延長線上にない未来をつくる」ためです。
瀬戸内市の人口ビジョンに記載された見通しに基づくと、2045年には人口2.9万人、高齢化率42%になると想定されています。今と比べて人口は2割減り、ほぼ2人に1人が65歳以上になるということです。これが現実になれば、商業施設の売上は2割超で下落。多くの商業施設は撤退し、JRや市営バスも一気に減便する可能性があります。地域の担い手もいなくなるため、お祭りは消え、鳥獣対策や溝掃除、草刈りもできなくなる。その結果、まちは草だらけ、イノシシだらけになる可能性すらある。これが、公開された見通しに基づく、今の延長線上にある未来です。
多くの人は、少なくとも現状並、できれば瀬戸内市をより住みやすいまちにして欲しいと考えていると感じています。だからこそ、人が集うまちづくりが必要。そのために、今年4月に機構改革を行い、成長戦略部を作りました。企業誘致を進め、子育て支援策を一気に拡充、市の魅力を発信する広報予算も拡大し「人口誘致」を進めます。
すべては、今の延長線上にない未来をつくるため。ご理解いただけますと幸いです。
瀬戸内市長の黒石健太郎です。
令和8年度予算から、市のお金の使い方が大きく変わりました。これにより、市長が代わったことによる生活の変化が出てくるのではと感じています。一つ一つの施策の背景については、議会や委員会、タウンミーティングなどで報告を行っていますが、より多くの皆さんへ、直接、私の考えをお伝えする機会を増やすことで、意図をより正確に共有できるのではないかと考え、この連載を開始しました。
いま、瀬戸内市は「人が集い、手取りが増えるまち」づくりに向けて、全力で取り組んでいます。これは、市民の皆さんからいただく「溝掃除や草刈りの担い手がいない…」「祭りが消えていく…」「公共交通が撤退する…」「空き家が増えて活気がない…」などの声を根本的に解決するためには、人口減少や高齢化へ本気で立ち向かうしかないという思いに基づいています。また、市ホームページ内の「市長への手紙」へ届いた情報は、すべて私が目を通しており、反映できるものは即反映するように進めています。最近では、リチウムイオン電池回収や乾電池ゴミ回収の仕組みは、市長への手紙から始まった施策例の一つです。
皆さんの声が市を変えています。ぜひ、思いついたことを気軽にお知らせください。