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ダンボールコンポスト(生ごみ処理機)の紹介
ごみ減量のカギは「生ごみ」です
「瀬戸内市のごみ」の現状
市では、「ごみ減量30%」を目標に取り組んでいますが、実際はまだまだ目標に届かないのが現状です。この目標達成には、一層の努力と市民のみなさまのご協力が必要です。
ごみ減量のカギは「生ごみ」
令和元年度のごみの排出量は、可燃ごみが約8割近くを占め、さらにその半数以上は「生ごみ」が占めています。ごみの減量化には、この「生ごみ」をいかに減らすかがカギとなります。
【生ごみ減量】の2つのポイント
捨てる前に水を切りましょう!
【「生ごみ」の大半は水分】という事実をご存知ですか?
この水分を減らすだけでも、ごみの減量に大きな効果があります。すぐに「燃やすごみ袋(黄色)」へ入れず、まずは水切り、ひと絞りをお願いします。
このひと手間が、ごみの減量につながります。
「生ごみ」を堆肥に
毎日ご家庭から出る「生ごみ」ですが、少し手を加えるだけで、すばらしい堆肥に変化します。家庭菜園やガーデニング等に「生ごみ」を活用して、きれいな草花やおいしい野菜を育てましょう!
※「生ごみ」は、リサイクルすれば貴重な資源となります。また「生ごみ」も少しでも減らすことができれば、収集して、焼却処理するエネルギーやコストを抑え、地球環境や地域の衛生面でも大きなメリットをもたらします。
ダンボールコンポストの作り方
ダンボールコンポストとは?
ダンボールコンポストとは、段ボール箱を利用した生ごみ処理容器のことです。
段ボール箱の中に、ピートモスやくん炭などを入れた簡単なもので、好気性(酸素を必要とする)の微生物の力によって、「生ごみ」を分解し、堆肥(肥料)を作るというものです。
ご家庭から出る生ごみは、どこにでもある段ボールを使って、堆肥にすることができます。
ダンボールコンポストのメリット
材料が安い!
- 手軽に入手できる段ボール箱と、2種類の土壌改良剤があれば簡単にできます。また、乾燥式の生ごみ処理機のように電気を使わないので、省エネにもつながります。
発酵剤などの薬品は使わないので、「安全な堆肥」として使える!
- ダンボールコンポストは、微生物の力だけで「生ごみ」を分解処理するので、発酵剤などの薬品を使用しません。「生ごみ」を入れてかき混ぜるだけです。また、できた堆肥は、科学肥料を使わない安全な有機肥料として、畑や家庭菜園・ガーデニングなどで使用できます。
用意するもの
- 厚めの段ボール箱 2箱
- ピートモス【基材】(微生物が「生ごみ」を分解します) 12リットル
- くん炭【基材】(「生ごみ」のにおいを抑えます) 8リットル
※「ピートモス」・「くん炭」は、ホームセンターや園芸店などで販売しています。 - 中敷き用新聞紙 2部程度
- ガムテープ
- スコップ(混ぜるため)
- 段ボール箱を載せる土台(底の通気性を確保するため)
- いらなくなったTシャツなど(虫の侵入を防ぐため)
ダンボールコンポストの作り方
1 ダンボール(2つ)を組み立てます。
2 ダンボールの隙間を補強します。
- ダンボールの隙間を、すべてガムテープで補強します。特に底部はよく補強してください。
3 2つの段ボールを重ね、新聞紙を敷きます。(土の漏れや、虫の侵入を防ぎます)
4 ダンボールに混合した土(基材)を入れます。
- 基材を入れます。 箱の6割程度が目安です。
※基材のピートモスとくん炭を3対2の割合で、ダンボール箱の中に入れて混ぜ合わせます。 - 水(1リットル程度)を少しずつ入れ、ゆっくりとかき混ぜます。
※この時、土と一緒にスコップを入れておきます。(混ぜたいときに、すぐ混ぜられます)
5 ダンボールを台に乗せます。
- 通気性を良くするため、台(すのこ板)の上にダンボールを乗せます。
6 Tシャツで蓋を作ります。
- 防虫・防臭のためにTシャツで蓋を作ります。
※微生物は、蓋の部分を通して空気を取り入れ呼吸をするので、蓋には布など空気を通すものを使用してください。
「ダンボールコンポストの作り方」のチラシ [PDFファイル/647KB]
処理方法
- 「生ごみ」は、よく水を切り、細かくしてから入れます。
- 1日に処理できる量は、目安として500グラム位までです。入れたらよくかき混ぜましょう。
- 分解している間は熱を発し、40度くらいになります。温度が上がらず分解が遅いときは、天ぷら油やきな粉を少量混ぜると分解が早くなります。
注意点
- 箱は通気性の良い場所に置きましょう。
- 「生ごみ」を入れない日も、1日1回は全体をかき混ぜ、空気を入れましょう。
※「生ごみ」を分解してくれる微生物は、空気が大好きです。 - 分解が進まないときは、米ぬかをひとつかみ、「生ごみ」に入れると分解しやすくなります。
- 水分が多くなってしまったら、基材や米ぬかを追加し、また乾燥気味のときは、米のとぎ汁などを少し足すと良くなります。
- 外気温が15度以下だと、ほとんど分解しません。
※春から夏、秋頃までは分解しやすいですが、冬は処理能力が低下します。 - 玉ねぎの外皮、とうもろこしの芯や梅の種、貝殻など硬いものや繊維質のものは分解しません。また、塩分を大量に含むものは、堆肥に向きませんので、入れないようにしましょう。
完成した堆肥は?
- 3カ月くらい経つと、塊(ダマ)が多くなります。「生ごみ」の投入を止め、1週間程度時々混ぜます。
- その後土と混ぜて1か月程寝かせます。そうすると黒っぽい堆肥ができますので、家庭菜園等にご利用ください。
こんなときどうするの?
温度が上がらず、入れた「生ごみ」が消えません。分解が進まないのですが・・・・
- 使用済み天ぷら油、米ぬか(100グラム程度)を加えると、微生物の働きが活発になり分解が進みます。
- 温度が低いと分解が進まないので、冬場はどうしても分解が遅くなります。日光に当たる場所などに置いてみましょう。
- 「生ごみ」を細かく切ったり、茹でて柔らかくすると分解が速まります。
臭いが出てきたのですが・・・
- 分解がうまく進んでいると、森林のような匂いがします。うまく進んでいないと腐敗臭に近いにおいがします。
- 「生ごみ」を入れすぎたり水分が多すぎたりすると、腐敗臭の原因となります。
※コーヒーや茶がら等を入れると、臭いを抑えられます。 - どうしても気になる場合は、一旦「生ごみ」の投入を止め、毎日よくかき混ぜて様子を見ましょう。
白いカビが発生してきたのですが・・・
- 「生ごみ」の表面のカビは、分解が進んでいる証拠なので心配ありません。
「生ごみ処理」の方法は、この他にもたくさんあります。
ぜひ一度挑戦していただき、各ご家庭にあわせて工夫してみてください。