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2022年度(令和4年度)開催展示
▼春季テーマ展「地域の奉納刀-真庭・瀬戸内編-」
刀剣は、信仰の対象や祈願の対象となるなど人々と密接な関係をもっていました。このため古くから、武士から農民など様々な立場の人が武運や商売繁盛などを祈るとともに、神仏に崇敬の気持ちを込めて全国各地の神社・仏閣に刀剣を奉納しました。なかでも、岡山県は刀剣の産地でもあったためか、自ら所持していた刀剣を神社・仏閣に奉納するだけでなく、奉納を目的に地域の人々が地元の刀工に刀剣製作を依頼したり、刀鍛冶が自ら神社や仏閣の境内で刀剣を製作し奉納するといった文化も見られました。
この展示では、瀬戸内市周辺と真庭市周辺を取り上げ、普段見ることのできない寺社に奉納された刀剣類を一堂に展示し、地域と信仰の結びつきの一端を紹介しました。
刀剣が地域の産業として人々の生活に深く根付いた事例を取り上げ、お住いの地域の歴史を振り返るとともに後世への伝統を守ることの大切さについて考えるきっかけづくりになればと企画しました。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
期間 | 令和4年4月2日(土曜日)~6月5日(日曜日) |
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休館日 |
毎週月曜日 祝日の翌日:5月6日(金曜日)[4月30日(土曜日)は除く) |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 |
一般:500(400)円、高大生:300(250)円、中学生以下:無料 |
会場 | 備前長船刀剣博物館 2階展示室 |
▼夏季テーマ展「赤羽刀-平和への祈り-」
第二次世界大戦後の日本では、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指導の下、武装解除を目的とした武器の接収が行われました。 「刀剣類」も接収の対象となり、民間の家庭で保管されていたものや、寺社仏閣に奉納されたものなど、莫大な数の刀剣類が回収されました。こうした接収刀剣の中には、国外への散逸や切断・廃棄処分といった憂き目に遭ったものも少なくありません。
そうした中で、関東一円から「赤羽」の地に集められた接収刀剣のうち、人々の尽力によって保存がなされたものが「赤羽刀」です。
その後、赤羽刀は日本全国の博物館や研究機関に無償譲渡され、現在では各施設で展示や教育普及の目的で活用されています。
この展示では、赤羽刀が辿った歴史について実資料を展示しながら解説することで、戦争や社会の情勢が国の文化や歴史遺産に与える影響について考えました。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
期間 | 令和4年6月11日(土曜日)~7月31日(日曜日) |
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休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が振替休館) |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 |
一般:500(400)円、高大生:300(250)円、中学生以下:無料 |
会場 | 備前長船刀剣博物館 2階展示室 |
▼夏季特別展「長船の系譜 -700年の栄枯盛衰- 」
岡山県は、日本を代表する刀剣の生産地として知られています。この地では平安時代から現代に至るまで、古備前や福岡一文字派・青江派・水田国重派など数多くの刀工集団が活動していました。中でも長船派は、鎌倉中期から昭和初期まで活動するなど歴史が長く、多くの優品を世に出してきました。
この展示では、長船派初代の光忠から最後の元之進祐定まで主だった作品の展示を行い、長船派の歴史や各時代の特徴などを紹介し、栄枯盛衰の一端に触れていきました。また、長船派の刀工と同時期に活動していた他派の刀工を知ってもらうため、長船派以外の刀剣も合わせて展示しました。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
会期 | 令和4年8月11日(木曜日・祝日)~9月25日(日曜日) |
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休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌日が振替休館) |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
入館料 |
※本展は、以下を除き、割引対象外
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会場 | 備前長船刀剣博物館 1階・2階展示室 |
▼特別展「令和の名刀・名工展 」
刀剣は、千年余の歴史を経て現在までつながっています。この長い歴史の中で、刀職者は、刀剣を武器としてではなく、美術刀剣に昇華してきました。現代の刀職者は、長年の伝統を継承しつつ、古の模倣や従来の踏襲に終わらない一層の技術錬磨の上に、日本刀職方技術の姿を築き上げることが重要な使命となります。
令和4年度、公益財団法人 日本美術刀剣保存協会及び全日本刀匠会主催で、活動している全国の職人から作品を募り、作刀技術・研磨技術・外装技術の各部門において、厳正な審査を行いました。この審査を経た入選以上の作品を中心に、林原美術館と備前長船刀剣博物館の二会場で展示を行いました。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
会期 | 令和4年9月30日(金曜日)~11月27日(日曜日) |
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休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日に振替)・祝日の翌日 |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
入館料 |
※( )内は、団体(20名以上)の料金。
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図録 | 「令和の名刀・名工展 入賞作品集」 2530円(税込)
本展覧会に出展された作品のうち、入賞作品を掲載した図録を販売。 在庫確認は、「図録・町史・記念品」のページ、または博物館の開館時間中にお電話でお問い合わせください。 |
特別展 イベント |
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▼テーマ展「刀装具 ‐使う・見せる・彩る‐ 」
刀剣には、安全に保管し、持ち運ぶための外装である「刀装具」が欠かせません。刀剣や刀装具は戦闘の道具としてのみならず、持ち主の身分や所属する集団を示すモチーフとして、あるいは持ち主個人の趣味嗜好を表現する装飾の一部としても機能していました。また、時代の流れの中で刀身がその姿や意味合いを変えたのと同じく、刀装具も様々に変化しました。
この展示では、刀装具の装飾性が高まった江戸時代の資料を中心に展示し、その技巧的側面を解説するとともに、そこに込められた日本人の感性や世界観も紹介しました。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
会期 | 令和4年12月3日(土曜日)~令和5年2月12日(日曜日) |
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休館日 |
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開館時間 | 午前9時~午後5時(入場は午後4時30分まで) |
入館料 |
※( )内は、団体(20名以上)の料金です。 |
会場 | 備前長船刀剣博物館 2階展示室 |
▼テーマ展 「鞘師 前田幸作の世界」
刀剣の外装である拵は、刀剣を安全に運搬・保管するだけではなく、持ち主の格式や嗜好を表現する役割も果たしています。
本展示では、鞘師として活躍された 故 前田氏の作品や所蔵品を展示し、拵製作に携わる職人の技と心に迫ります。
※新型コロナウイルス感染症防止対策のため、事前予約制。
会期 | 令和5年2月18日(土曜日)~4月23日(日曜日) |
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休館日 | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日に振替休館)、祝日の翌日(2月24日・3月22日) |
開館時間 | 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
入館料 |
一般:500円(400円)、高大生:300円(250円)、中学生以下:無料 ※( )内は20名以上の団体料金 |
会場 | 備前長船刀剣博物館 2階展示室 |
▼「刀剣の見方」
刀剣を鑑賞する上で大切なポイントがいくつかあります。
この展示では、そのポイントの内、「姿」・「地鉄」・「刃文」・「備前刀と他地域(五ヶ伝)」・「刀装具」などを紹介しました。
会期 | テーマ展を開催した期間
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会場 | 備前長船刀剣博物館 1階展示室 |