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生活習慣病を予防し、健康な生活を送るためには、1日350gの野菜が必要だといわれています。
1日350gの野菜が必要な理由は、国民健康栄養調査(平成7~9年)の分析から、カリウム、ビタミン、食物繊維などの目標量を満たすために必要であると明らかになったからです。
350gのうち、緑黄色野菜で120g、淡色野菜230gが目安とされています。
*緑黄色野菜:かぼちゃ、にんじん、ピーマン、小松菜、トマト、ブロッコリー、オクラ、ほうれん草など
*淡色野菜 :キャベツ、レタス、きゅうり、大根、白菜、玉ねぎ、ごぼう、冬瓜、なす、もやしなど
緑黄色野菜120g 淡色野菜230g
350gの野菜を料理に換算すると、目安は小鉢(70g)×5皿です。
3食のうち、野菜を食べない食事があると、1日350g野菜をとることは難しくなります。1食1~2皿食べるよう、心がけましょう。
350gを3食に分けると、1食の目安は120g程度となります。
120gの目安量は手で測ることができるので、一度試してみてください。
生野菜の場合、両手1杯 加熱した野菜の場合、片手1杯
*加熱してもかさが減らない野菜も片手1杯です
令和5年度国民健康栄養調査の結果では、20歳以上の野菜摂取量の平均値は256.0 gであり、目標量の350gに比べて少ない状況です。
令和3年度の市民意識調査では、「野菜を食べている人の割合」は朝食38.4%、昼食52.4%と、約半数となっています。
野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維が多く含まれます。多くの研究で、野菜は糖尿病、高血圧、脳卒中などの生活習慣病予防に有効であることが示されています。
腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えるのに役立ちます。
善玉菌は、腸の運動を整える、悪玉菌の増殖を抑える、セロトニン(幸せホルモン)を合成する、免疫力を高めるなどのはたらきがあり、健康な生活に欠かせません。
野菜からゆっくり噛んで食べることで、主食が体に入るまでの時間を遅らせ、後から食べる糖の吸収をゆるやかにします。
低エネルギーの野菜をゆっくり噛んで食べることで満腹感を得て、食べすぎを防ぎ、肥満予防にも役立ちます。
ファイトケミカルとは、野菜や果物の色素に多く含まれる、植物由来の化学成分です。
強い抗酸化作用があり、活性酸素(老化、動脈硬化・心疾患・脳卒中、がんを引き起こす原因)のはたらきを抑えると言われています。
様々な食品を取り入れ、彩りの良い食事を心がけましょう。
トマト、赤とうがらし、赤ピーマンなどに含まれます。
紫外線から皮膚を守るはたらきがあります。
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などに含まれます。
皮膚や粘膜の健康維持に役立ちます。
玉ねぎ、大豆、とうもろこしなどに含まれます。
目の健康維持、皮膚の老化予防に役立ちます。
ほうれん草、小松菜、春菊、ブロッコリーなどに含まれます。
免疫力向上、消臭・殺菌効果などのはたらきがあります。
なす、紫いも、紫キャベツ、赤しそ、黒豆などに含まれます。
目の健康維持に役立ちます。
じゃがいも、ごぼう、緑茶などに含まれます。
血糖値の上昇抑制に役立ちます。
大根、キャベツ、白菜、にんにく、玉ねぎなどに含まれます。
血栓を予防するはたらきがあります。
野菜を使ったレシピはサブサイト内「食育レシピ 副菜」等に掲載しています。